心の中の、動物
先日子供が泊まりに来ていた時のこと。
食事前に「頂きます」を促したら、まどかは泣き出してしまった。
言いたくなかったらしい。
いつもは言っているとのことなのだが、その日はその気分にならなかったようだ。
考えてみると、食べる前に「頂きます」と言う生き物は人間だけである。
子供の中に(大人の中にも、なのだが)、〈人間の部分〉と〈動物の部分〉があり、その時は、動物の心が全面に出てきたのだろう。
彼が、家や保育園で、「頂きます」を無理に強制されているとは思わない。
皆がやっているので、自然と一緒にやっているはずなのだ。
しかしそうして社会化を進めていく心の最後尾にはいつも動物の心があり、「どうして?」という目で、暗闇の中から世界を見ているのかもしれない。
「皆がしているから自分もそうする」が、いつの間にか「皆がしているから自分もしなければいけない」になり、更にやがて「皆」という梁(はり)から脱した後までも「しなければいけない」という囚われだけが亡霊のように残る。
こんなふうにして、私たちは自分の心に多くの制限をかけていくことになるのではないだろうか。
勿論、最終的に人間はいつか、「頂きます」ということを当たり前のこととして身に付けていく訳だが、その内面にはいつまでも動物の無垢な心が残っていてほしいと思う。
それは魂の健全だから。
人間でしかいられない人間に成り果てるより、「自分は動物だけれど、人間としても生きているんだ」と自己認識できたなら、どんなに自由に、自然体で生きられることだろう。
「いただきますっていいたくないのお」と子供が涙をぽろぽろ零しながら言った時、心の根っこにある自然の故郷を見た思いだった。
存分にその思いを味わって、よく知って、それから「あるべき」という社会性を、静かに載せていくことが出来たら、本当に素晴らしいことだと思う。
彼はそのささやかな抵抗に満足したのだろうか、次の食事の時には、私から言うのも待たず「いただきます」と言ってからまどかは美味しそうに食べ始めたのだった。
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