体の苦難から学ぶ#7
Zさんにお話した、癌と向き合うために持つべき「正しい心」の3つ目。
それは「損得を考えよ」ということだった。
私は日頃このことをブログでお伝えしているつもりだったのだが、Zさんはまさかそんな発想があるとはと驚かれていた様子だったので、改めて書いてみることにする。
この文脈で損得という時、もちろん、お金の話をしているのではない。
そうではなく「それを考えて何の利益があるのか」「それをすることは不利益ではないのか」ということを徹底的に考えよう、ということだ。
病気をすれば多くの人は不安になるに違いない。
病気をする前から不安になっている人もいる。
しかしそうして不安になることに、本当に一体何の利益があるのか?
不安になり、悩んでいると、病気がいなくなってくれるのか?
利益があるならそうすればいい。
しかし実際にはそうではないだろう。
むしろ気に病むあまりにますます病気を引き寄せるようになるだけだ。
このような意味合いにおいて、私たちが利益を無視し、不利益を進んで得ようとするのはなぜかと言ったら、愚かだからである。
損得の見境がつかないほど愚かなのだ。
仏教には三つの悪徳が数えられている。
それを貪瞋癡(とんじんち)という。
貪=むさぼり
瞋=怒り
癡=愚かしさ
である。
貪と瞋は、なんとなく分かるだろう。
「癡」については、ピンとこない人も多いかと思う。
「だって頭が良いか悪いかはその人のせいではないでしょう」
しかしここで言うのはそういう意味での頭の良い/悪いではない。
心配したって仕方がないのに勝手に頭の中を病気の話題で一杯にしている。
これが「頭が悪い」ということなのだ。
私たちの不幸や苦難は大部分、私たちの愚かしさのゆえに起きている。
賢くなろう。
頭脳を明晰にして、自分の思考や行動を正しく損得に振り分け、正しく選択するようにしよう。
月曜日に瞑想会がありますので、よろしければ是非ご参加下さい。
スカイプを使います。
今日もお読み下さりありがとうございました。
【スケジュール】
4月28日(日)真呼吸会はお休みします
4月29日(月)10:00―11:00瞑想会(1000円)
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