体の苦難から学ぶ#8
Zさんにお伝えした4つ目。これで最後である。
その前に、ここまでの経緯をお話しよう。
私は第一回目、Zさんをお呼びしたが、ヒーリングはしなかった。
それよりもお話することが優先だったからである。
二回目もしなかった。
三回目でようやくヒーリングをした。
病院の診断によって転移の状況も明らかになっていたので、そろそろ始める頃合いだと思ったのである。
ヒーリングをするにも準備がある。
癌に怯え、打ちひしがれている人に対してすぐにヒーリングをしても、普通、効果がない。
なぜかと言うと、その人の心は癌に集中しており、ヒーリングを受け入れる準備が出来ていないからだ。
極端な話、ヒーリングをして差し上げて、その直後「私、大丈夫でしょうか」という言葉が口に出てくるようなこともある。
何が問題だか分かるだろうか?
その人は、「ありがとうございます」とか(楽になったとして)「楽になりました」というポジティブな言葉よりも先に、ネガティブな言葉が出てくる。
このような精神状態にあるかぎり、絶対に治らない。
ネガティブを優先していれば、ネガティブが優先されるに決まっている。
だからこそ、その前に、癒やしの過程や、自分が置かれている状況や、与えられている試練の内容や、残されている改善の可能性などに対して、正しい認識をある程度持たせないといけない。
それが成功したら、その人はヒーリングを受ける準備が出来ていると言える。
そして私は三度目にようやくヒーリングをしたのだった。
繰り返しになるが、「私がヒーリングしますから、大丈夫です」というようなことをヒーラーは絶対に言ってはいけない。
それは事実ではないし、それに、相手の人を依存させ、自分の足で立つ力を奪ってしまうからだ。
私が助けるのではなく、あなたが助かるのであり、そのためにはあなたにまずやらなければならないことがたくさんあるということを伝えなければならないのだ。
4つ目まで行き着かなかった。
また明日。
コメント