脳の真の力5
基本的に、脳内の仕組みが、あなたにとっての外的世界の仕組みです。
プラネタリウムのようなものです。
外的世界は、脳内世界の投影に過ぎません。
内的世界に潜り込むために必要なのは瞑想だけとは思いませんが、やはり何と言っても有効なのは瞑想でしょう。
瞑想を、平安や閃きや何らかのスーパーパワーを得るための手段と考える人がもしかしたら多いかもしれませんが、それは違うと思います。
確かに時々そういうことは起こりますが、それはおまけのようなものだと思います。
ジュリア・ロバーツ主演の『食べて、祈って、恋をして』という映画があるのですが(どうしてもこのタイトルを覚えられないのでいつも私は『食って寝て遊んで』と言ってしまうのですが)、その中で瞑想が出てきます。
わざわざインドまで出かけて瞑想修行しているのです。
でも私はこの映画を観て、「あなた方は本当に何も分かってませんね」と思ったんですよね。
というのは、主人公の女性とその友人は一心不乱に瞑想して、終わると普段の精神構造に戻って無様な口論に明け暮れるからです。
その程度ならインドまで行かんで良いです。
瞑想は、一時的な、終わったらそれでおしまいの行為の単位ではなく、「半瞑想状態」を維持するためのゆるやかなスロープの一歩一歩です。
だからその意味で、瞑想を特別視するべきではないでしょう。
そういうふうだと神経質になり、自分の心の状態を乱す全てのものに対して苛立ってきます。
全ての時間と行為が瞑想の練習のためにあると思うとよいのです。
それが常に上手くいくかどうかということは別にして。
「この状況で、より静けさを保てるだろうか」ということは、どんな行為や状況においても試すことの出来ることで、その継続が、経年で心をより良い状態に導いていってくれます。
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