人生後半4
私たち人間というものは、どうやら本当に驚くまでに千差万別なのです。
一人として同じ人はいません。
最近、そのことがとくとよく分かってきました。
今までは分かったつもりでした。
だから「自分は自分」と言いながら、他人との比較、世間並みとの比較を、ついついしていたものです。
四六時中している訳ではないけれど、ふとした瞬間にそんな思いは湧いてきて、それによっていま与えられている現実を拒否してしまうのです。
「違う、自分がほしいのはこれではなかった」と。
しかし、どうこう言っても「これ」が現実なのです。
なるほど、自分の人生はこうなんだな、と受け入れる心を身につけ、更にその心を磨き続けていくことが必要だと思います。
昔、25歳くらいの時だったと思うのですが、ある人の悩みを聞いていた時に、「人それぞれの人生にはそれぞれの曲がり癖がある」と自分が言ったことを、いま、書きながら思い出しました。
私はその時、木の曲がりを思い描いていたと記憶しています。
面白いもので、まだ人生の本番が始まる前の頃には、意外と核心を突いた洞察を得たりしているものです。
生きる中で、その明晰さは濁っていき、そして再びこうして20年ほどかけて、我が身のこととして習得することになるのでしょう。
皆様にはご自分の人生の「曲がり癖」が、見えていますか。
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