42 感受性を育む

去年聴かせた音楽をSさんがまだ覚えていたので、再びそれを聴かせた。
15世紀辺りの吟遊詩人(もちろん、現代人による再現演奏だ)、題材はイエスの受難である。
どうやらSさんは宗教的な音楽に惹かれるらしい。
そこで色々な宗教曲を聴かせた。
モーツァルトとフォーレのレクイエム、15世紀のとある教会の写本に残された音楽、ヴィヴァルディのサルヴェ・レッジーナ、ついでにこちらの方面はどんなものかと思い、メンデルスゾーンのピアノ三重奏、ヤナーチェクの弦楽四重奏も聴かせた。
それでだいたい、Sさんの関心の方向性が見えてきた。

Sさんには膨大な教えを差し上げたが、その内の一つに、「感受性を磨くこと」ということを挙げた。
そしてそのために芸術に触れることを勧めた。

私の考えでは、最も感受性の良い人は、鳥が鳴かずとも世界の美を調和を感じられる人である。
その次に続くのは、鳥の声を聞いて、世界の美と調和を感じることが出来る人である。
更にその次に続く人は、鳥の声に触発されて歌うことを始めた人間の一員である音楽家の演奏を聴くまで感動できない。
最後に、そのような音楽を聞いてもなお感動できない人が残る。

「カワベさんはどれに属しているんですか」
「上から3番目。下から2番目です」
「えっ」

ヤナーチェクはこう言った。

「私は鳥の歌に聴き入る、私は光と色と形の世界に、リズムが数百万の異なった形式で表されているのに感嘆する。そして私の音楽は、永遠に若い自然のリズムとの接触によって若さを保つ」


風に吹かれてすすきが揺れる様を見て、心を震わせることが出来たら、どんなに世界は美しく見えることだろう。
そうなりたいと思う。
しかし自分にはそれに釣り合う感受性がないから、音楽や和歌に育ててもらってきた。
そんな話をした。

感受性を発達させることは、回り回って人生から騒動や摩擦を遠ざけていく遠因となる。
芸術の本質は趣味や教養ではなく、心の教育にあると思う。
Sさんは「争いを避けるには」というようなことを質問した。
それで私はそう答えたのだった。

   ***
今日もお読み下さいましてありがとうございました。

【スケジュール】

11月16日(土)牡牛座満月ヒーリング

12月1日(日)射手座新月ヒーリング

【メニュー】

①対面 10000円

リモートカウンセリング 7000円

③遠隔ヒーリング(お布施

ヒーリングアクセサリー「プレローマ」36000円


【お問い合わせ下さい】

①LINE:atelierkoshiki

②microcosmo.healing@gmail.com

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ホームページ:https://www.microcosmo-healing.com/

コメント

このブログの人気の投稿

【号外】春分の無料遠隔ヒーリング会

44 『最後の教え 人生を切り開く癖直しの秘訣』

子供とインナーチャイルド6