67 宇宙の神秘
「本当の自分」に近付いていくにつれて、占星術はその正しさを明らかにするようになる。
姉の手袋の話を受けて、私も自分のことを語った。
蠍座は秘密主義で、自分のことは滅多に語らないという。
やっとそれが最近できるようになった、というか、それが自分の自然体になった。
以前の自分はまあべらべらと自分のことを誰彼構わず喋っていた。
それは自分の幼少期の愛の不足の体験に端を発して、誰かに自分の話を聞いてほしい、自分を分かってほしい、という飢えがあったからなのだと思う。
このように、子供時代の心の傷や精神的な発育不全は、「本当の自分」と真逆の方にしばしば向けさせてしまうものだ。
そしてそのような逆転の生き方は、不幸の源である。
上手くすれば、だんだんホロスコープ通りの自分になっていく。
ちゃんと自分の生きる道はそこに書き込まれている。
人の一生は後天的にのみ決まる、先天的な宿命などない、なんて考えを聞くと、なんとまあ勿体ない考え方をする人だと思う。
自分が生まれた瞬間に、どこにどの星があったかということが、運命を決定づけている――その「事実」は、今この瞬間にも発せられる続けている遠い星々からの不可視の波動が、新たな命が産道をくぐり出るその一瞬ごとに、一回限りの精妙かつ複雑な和音を形成するようなもので、宇宙の神秘を思わせるではないか。
そういう神秘を源にして、私達は生きているのだ。
少なくとも、私はそうして生きている。
冬至の午前9時ー10時、オンラインの瞑想会を開きます。
1000円です。
是非ご参加下さい。
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