242 無知の知2
昨日の話の続き。
異なる意見、異なる体験に接触した時、それを受け入れること。
そのために出来ることは、相手を尊重し、相手の言わんとしていることを想像することなのだ。
例えばAさんのように毒親に苦しめられたという人がいる。
これに対してある人は「そんな親、いるんですか」と言う。
またある人は「問題ない家族なんてないですからね」と言う。
またある人は「あなたがそう思っているだけではないですか」と言う。
どれも、相手の言葉を受け入れようとしない態度から来る。
これが酷くなると『チ。』で描かれたように弾圧になる。
自分が全部を知っているわけではない、という単純な事実を受け入れるだけで、「そうですか」と応えることは容易になるのだが。
相手の言い分に賛同しないといけない訳ではない。
受け入れた上で、納得できない見解も世の中にはある。
それはそれでいい。
単に、いろんな人がいろんな体験や考えや感情を持ち得る。
それがこの世界の実相なので、本当の平和を求めるためには常に他者に対して心が開かれてなくてはいけないが、そのためには何より知性が必要なのだ。
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