お酒の飲み方 2
随分前の話の続き。
体と心はいつも一体となってメッセージを発している。
だからお酒が体に良い内は美味しくて(昔から「百薬の長」という)、きつくなってくると美味しくなくなってくる。
この変わり目でお酒をやめるのが良い。
でも人間は二重法体制のような生き物なので、心身の戒めと頭脳の欲求が食い違うことがしばしばある。
日頃から心身のメッセージの方に重きを置いていると、そのメッセージになびきやすくなるが、そうでないと難しい。
きりなく飲んでしまうとか、注がれるままに飲んでしまうとか。
しかし体は日々学習している。
この飲酒量だと明日はまずい、と判断した時点でメッセージを送ってくる。
お酒を美味しく感じられなくするのだ。
もっと感覚を研ぎ澄ますと、盃が重くなるのを感じることも出来る。
その時、お湯を飲むとこれがすこぶるおいしい。
「待ってました、これですこれ」という感じ。
やがて、お湯ももう要らなくなる。
つまり「これだけ水分が得られればアルコール分解も首尾よく運ぶでしょう」と体は言っている。
これを超えて飲むと、多分、夜トイレに立つことになる。
心身の内なるリズムと共に生きている人と飲むと、この感度が保たれやすい。
アトリエこしきで飲むお酒は翌日に尾を引かない、とよく言われるのも多分そのためかと思われる。
供される食事の質もあるとは勿論思うが。
こう考えると、お酒を飲むのも奥が深いものである。
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