天津祝詞を唱えた幼稚園時代
私が通っていた幼稚園は神道系だった。
毎朝朝礼があり、講堂に児童全員が集って、神棚に御供物を捧げ祝詞が唱えられるのを見たものだった。
後に同じ学園の小学校に進んだ。
だから9年間、神棚と祝詞に馴染んでいたことになる。
にもかかわらず、覚えていたのが、「たかまのはらにかむつまります」から飛んでの、「かしこみかしこみもうす」だけだったとはどういうことだろう。
言うまでもなく(いや、言うまでもあるか)、天津祝詞(あまつのりと)の最初と最後である。
途中はどこに行ったのか。
そもそも全文は唱えさせていなかったのか。
多分そうだろう。
もうそうなら少しは覚えているのに違いないのだから。
多分、上の二節だけ、斉唱したのかもしれない。
ともかくそんなことがあり、自主的に祝詞を唱えるようになったのはずっと後年のことだった。
神棚を家に入れ、御札を頂き、天津祝詞を覚えた。
すると自分の中から記憶の断片が再生してきて「高天原に/かむつまります/すめらがむつ/かむろぎ/かむろみの/みこともちて」と、口をついて出てきた。
ネットで色々見たのだが、天津祝詞では、「すめらがむつ(皇親)」をここに挟まないのが一般的であるらしい。
天津祝詞とは別の大祓詞(おおはらへのことば)では、この単語が挿入される。
まあ大した問題ではない。
諺も家々で微妙に言い回しが違っていることがあるように、祝詞にもちょっとした違いがあるのだ。
私が通っていた幼稚園では長らく「すめらがむつ」入りの天津祝詞が、口伝されていたのだろう。
自分にとっては有り難い記憶なので、今も「すめらがむつ」版を我がものとしている。
・・・・・
ところで、先日お話した龍の絵が依頼者Aさんの手に渡り、素敵に写真を撮って頂いたので是非ご覧下さい。https://www.instagram.com/p/C4KSqmcPC0C/
去年描いた動物シリースの絵もそろそろ販売していきたいと思っていますので、ご興味のある方は是非お問い合わせ頂ければ嬉しいです。
コメント