セルフマッサージ無用論
Sさんのお便り、 「最近また、寝起きする際に目眩が少し出てました、、、道着などを入れたカバンを背負ったりしてる事も肩こりに関係してるんでしょうね💦セルフマッサージしてみます😌」 から引き出したお話をこれまでしてきた。 今日は最後に「セルフマッサージ」について。 たった二行のメッセージを送っただけで、ここまで徹底的に返してくるとは…と武道家のSさんは戦慄しているかもしれない(入れ違いで「突き刺さりました🤣吐血しそうなくらい(笑)」とメッセージがあった)。 丁度この記事を書こうとしている時にAさんがアトリエにいらしてセルフマッサージの話になった。 Aさんは最近、脚がむくみやすいと言う。 むくみにはふくらはぎの血流が関わっていることが知られている。 それでふくらはぎをマッサージしているのだけれど、イマイチ、とのこと。 実はセルフマッサージには意味がない。 というのは、あくまでも私の持論である。 これがなぜなのかということを、説明しよう。 癒やしの試みにおいては、〈癒やすもの〉と〈癒やされるもの〉が存在する。 マッサージの場合、前者が〈手〉であり、後者が〈患部〉となる。 しかしセルフマッサージでは両者共に、同じ人物、つまりAさんやSさんに属している。 ということは何を意味するのか? 肩凝りの〈患部〉に向けられる〈手〉の波動は、同じ肩凝り・むくみの人のそれなのである。 〈癒やすもの〉と〈癒やされるもの〉との間で、同質のものが交流・循環するだけなので、変化は起きるはずがない。 肉体の不調の傾向を改めるには、究極的には精神構造を改めることだ、と前回述べたが、当座の問題解決として、このような事情により、「他人にしてもらう」ことの有益性がある。 改めてもう一度言うと、自分で自分を癒すことはできない。 自分に癒やす力があるなら、そもそも病んでいるはずがない。 自分に持っていない人の助けを借りるからこそ、新たな循環が生まれ、停滞が解消され、回復が促されるのである。 しかし、これだけでは余りにもストイックに過ぎると思われるかもしれない。 以上のことを踏まえて、セルフマッサージを効果的なものにするための話を、次回に続けるとしよう。